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今回シンドバッド役を引き続きやることになりましたが、小野さんにとって『シンドバッドの冒険』という作品は、どんな印象なんでしょうか

小野

最初に発表されて読ませていただいた時に感じたのは「若い！」ということ。『マギ』ワールドの重要なキャラクターであるシンドバッドの生い立ちを一から描いてくれると思うとワクワクが抑えられませんでした。本編を演じていた時には、彼をとりまくあらゆる事象が謎に包まれていましたからね。

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そうだったんですね

小野

演じている時にはまだまだ謎のままで、描かれていませんでした。それは誰も教えてはくれません。作品中でも匂わせてはいるんですけど、はっきりとは書かれていない。だからこそ、シンドバッドは難しい。この1話を読んだ時に、これでシンドバッドのことをもっと知れるぞー！　と叫びたくなるくらい嬉しかったです。

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大人のシンドバッドを演じるのは難しかったんですね

小野

はい！ 『シンドバッドの冒険』が『マギ』アニメ化と同じタイミングで始まっていたらよかったのに(笑)。

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これから、演じていたキャラクターの過去がどんどんわかっていくのはワクワクしますね

小野

シンドバッドはとにかく器の大きな男。そして謎めいた存在です。なぜ彼がこの世界にある闇を、その身に内包することになったのか。それこそが魅力ですが、それが明らかになっていくのが一読者として楽しみです。そして彼は、子どもの頃から世界であったり身分であったり、簡単に変えられないものを変えることが出来る人ですよね。そこが凄く好きです。

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器の大きさの片鱗が見えますよね

小野

そうなんです。単行本の第1夜で、幼い時にバトルと大嵐に見舞われた際に、シンドバッドが教えてくれるってエピソード。あれは最たるもので。シンドバッドは何者かに選ばれた子なんだ、と震えました。

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映像化に当たって、やっぱりその特別感は大事だろうと、オープニングとなるアニメの冒頭のシーンも、凄くドラマチックなものにしていただいているようです。

小野

特別なものを持って生まれているのに虐げられて育ち、ここまで生きてきたことも響くポイントです。マギのお話を振り返ると気付くことがあって。おババが天に召された黄牙編、カシムが旅立ったバルバッド編。そんな経験から、アラジン君がドゥニヤを見送るシーンに繋がる。この流れが僕は大好きです。これはシンドバッドが経験したことを、次の世代のアラジン君やアリババ君が引き継いでいってることにもなりますよね。凄い大河ドラマです。

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受け継ぐだけでなく、今までの仲間たちの生い立ちも見えてきそうで楽しみです

小野

ドラグルに関しても、『マギ』内では言葉でしか語られていませんでしたから、「ああ、彼はもともと人間だったんだ」ってこの作品で初めて分かりましたしね。ファンの皆さんも待っていたと思います。この濃厚で壮大な世界観ってマギワールドの特徴ですからね。

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マギワールドは原作の大高さんが年表や世界観を作り込んだモノなだけに、他の作品とは少し違う熱さを感じます

小野

世界観に隙がありませんね。本編でもユナンとの絡みがありましたが、この作品を読んで、ずいぶん初期に出会っていたんだなと驚きました。早く読みたい、演じたいです。って完全にファン目線ですけど(笑)

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『シンドバッドの冒険』はもちろんですが、『マギ』本編に関しても、今後の状況がしっかり決まっているそうです

小野

大高先生、凄い。そんな話を聞くとさらに気合が入ります。

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やはり今後の本編でも、中心になってくるのがシンドバッドだと思いますしね。

小野

大高先生、もっとシンドバッドのことを書いてください！　冗談です（笑） でも、ここからどんどんシンドバッドの素顔が見えてきたら嬉しいですね。作品として、『マギ』へとつながる線がすでに見えている。このままずっとこの世界を楽しみ続けたいです！